こんにちは!
最近、スーパーでスペイン産の豚肉をよく見かけませんか?
私も最初は「イベリコ豚かな?」って思って手に取ったんですけど、よく見たら普通のスペイン産豚肉で、しかも国産より結構安い…!
「安いのはいいけど、外国産って大丈夫なの?」「ホルモン剤とか使ってないのかな?」って気になっちゃって。
調べてみたら、実はスペイン産豚肉って今すごく日本に輸入されてて、2018年以降はデンマーク産を抜いて輸入量トップになってるんですって!
こんなに増えてるなら、安全性についてしっかり知っておきたいですよね。
今回は、スペイン産豚肉の安全性やホルモン剤の使用状況、
なぜ日本で人気なのかについて、私が調べたことをシェアしますね!

スペイン産豚肉の輸入量、実はすごいことになってる!
まず、どれくらいスペイン産豚肉が日本に入ってきてるのか、数字で見てみましょう。
2024年1月から5月にかけて、スペイン産の豚肉輸出量は116万トンに達し、日本への豚肉輸出量は8万7,400トンになりました。
スペインは日本市場において豚肉供給国のトップ3を維持していて、この主要市場における安定した需要を実証しているんです。
2018年以降は、デンマークを抜いてスペインがEU最大の日本向け輸出国になっていて、2021年には13万9178トンと過去最大の輸出量を記録したんですって!
ちなみに2012年には2万6390トンだったから、約10年で5倍以上に増えてるってことなんです…すごい成長率ですよね!
日本の豚肉輸入量全体で見ると、1位はアメリカ、2位がカナダで、スペインは4位という位置づけ。
でもEU産の中では確実にトップになっています。
私たちが知らないうちに、こんなにスペイン産豚肉が身近な存在になってたんですね!
スペイン産豚肉は安全?4つの安心ポイント
じゃあ肝心の安全性はどうなのか、調べてみました!
ホルモン剤は一切使用されていない
まず一番気になるホルモン剤についてですが、スペイン産の豚肉にはホルモン剤は使用されていません!
なぜなら、スペインが加盟しているEU(ヨーロッパ連合)では、ホルモン剤の使用が禁止されているからです。
しかもEUでは、ホルモン剤が使用された食肉を輸入することすら禁止されてるんです。
これは安心できるポイントですよね!
ラクトパミンも使用されていない
ホルモン剤と同様に家畜を効率的に育てるために使われる薬剤に、β作動薬と呼ばれる「ラクトパミン」があります。
ラクトパミンも人体への影響が心配されているんですけど、EUではラクトパミンの使用についても徹底して禁止されているんです。
ホルモン剤と同様に、スペイン産の豚肉についてはラクトパミンの心配もないってことですね!
抗生物質の使用量も適正
2020年のデータによれば、スペインでは家畜1kg当たり「79mg/PCU」の抗生物質が使われているとされています。
これって多いの?少ないの?って思いますよね。
日本と比較すると、日本は「78.5mg/PCU」なので、ほぼ同水準なんです!
つまり、スペイン産の豚肉については抗生物質の使用量は適正だと言えそうです。
動物福祉の水準が高い
スペインは「Animal Protection Index」という動物保護に関するスコアで、日本よりも高い評価を受けています。
豚の保護に関するコメントによれば、スペインはEUが定めた動物福祉規定に従って行われているとされているんです。
動物福祉が高いということは、ストレスの少ない環境で育てられているってことで、結果的に肉質にも良い影響があるんですよね。

スペインの養豚産業の特徴とは?
スペインの養豚産業について、もう少し詳しく見ていきましょう。
EU第1位、世界第3位の豚肉生産国
スペインは、EUでは第1位、世界では第3位の豚肉生産国なんです!
意外じゃないですか?私、正直知らなかったです…。
豚肉生産は、スペインの農業生産額の17%を占めていて、畜産部門では43%を占める最大の産業なんですって。
垂直統合型のビジネスモデル
スペインの養豚産業の特徴として、企業によるインテグレーション(垂直統合)の進展が挙げられます。
現在では、豚肉生産量の約65%がインテグレーターによる生産と言われているんです。
飼料供給から獣医サービス、経営診断などの事業を同一組織内で展開していて、独自のと畜場や食肉処理場を有している場合が多いとのこと。
これって、品質管理がしやすくて、トレーサビリティもしっかりしてるってことですよね!
高い加工技術
日本向け豚肉輸出の拡大の背景として、スペイン企業の施設近代化への投資に伴う食品安全や動物福祉の向上が挙げられています。
もともとはデンマークが日本市場で独壇場だったんですけど、カタルーニャ州の人々は実直で手先が器用とされ、高いカッティング技術を持ち合わせたことが日本への輸出を伸ばした背景にあるそうです。
日本の要求レベルに応えられるよう、スペインの豚肉加工技術が向上していったんですね!
日本の輸入基準をクリアしている安心感
「外国産だから心配」って思う気持ち、すごくわかります。
でも実は、日本に輸入するには、それなりの基準がクリアされなければできないんです!
例えば豚や鶏肉で中国産って現状ほとんどないですよね。
現地で加熱して冷凍チャーハンになって輸入されてるなどはありますが、肉加工品という形じゃないと現状は少ないんです。
店頭に並んでる肉類は、日本の基準をクリアしたモノだけですから、基本的には安心して食べられるってことなんですね。
輸入肉は、安全が証明されているか、政府間の取り決めに沿っているかが確認されていて、それでないと輸入はできません。
もちろん悪意を持って違反する可能性はゼロではないですけど、約束事内で罰則などもあるので、基本的には信頼できるシステムになっているんです。
なぜスペイン産豚肉は安いの?
安全性は理解できたけど、「じゃあなんで国産より安いの?」って疑問に思いますよね。
人件費の違い
スペインは人件費がデンマークなどと比べて安く、価格競争力が高いんです。
労働費を含めた生産費が低く、他の主要国よりも優位性があるのが大きな理由。
広大な土地を有するなど環境規制の影響が比較的少ない国では、養豚産業を基幹産業かつ成長産業として、生産基盤の拡大を推し進めているんです。
冷凍輸送がメイン
日本向け輸出の大半が冷凍品なんです。
物理的距離があり、冷蔵品の輸出はコストがかかるため、輸出品の大半が冷凍となるんですね。
日本市場への豚肉および豚肉製品の輸入は一般的に、主に冷凍肉と内臓肉(総輸入量の76%)で構成されています。
冷凍だから保存がきいて、大量輸送できる分、コストが抑えられるってわけです。
EU・日本経済連携協定(EPA)の影響
2019年から発効された日本EU経済連携協定(EPA)で、豚肉の関税が3%から2.2%に減少しました。
これによって、スペイン産豚肉の日本進出の動きが決定的なものになったんです!
関税が下がった分、価格が抑えられるようになったってことですね。

スペイン産=イベリコ豚とは限らない!
ここで意外な事実なんですけど、スペイン産豚肉=イベリコ豚とは必ずしも言えないんです!
正真正銘のイベリコ豚は、スペインイベリコ養豚協会という公的機関に登録され、その飼育や繁殖方法まで厳密に管理されています。
基本的にはこの養豚協会が認めた豚だけが、正式な「イベリコ豚」ということになるんです。
でもスーパーで売られてる「スペイン産豚肉」の多くは、実は白豚なんですよ!
現地では日本の人がイメージする「白豚」を食べる人も多くて、スペイン人がイベリコ豚より白豚を多く食べているというデータもあるんです。
つまり、スーパーで見かける安価なスペイン産豚肉は、高級なイベリコ豚ではなく、一般的な白豚であることがほとんどってことなんですね。
だから「イベリコ豚がこんなに安いの!?」って驚く必要はないんです(笑)
パサパサしてるって聞くけど、実際どうなの?
ネットで調べると「スペイン産豚肉はパサパサしてる」っていう口コミも見かけますよね。
これについても調べてみました!
パサパサ感がある場合、料理方法ではどうにもならないことから、どうやら「冷凍焼け」が原因ではないかと考えられます。
冷凍している間に、中の水分が飛んで行ってパサパサになってしまう現象です。
一般的に豚肉はスペインから輸入する際、冷凍されて日本に運ばれてきます。
(最近は、冷凍せずに0度のチルド状態で輸送する方法もあります)
運輸期間中に環境管理がうまくいっておらず、「冷凍焼け」が生じて、豚肉によっては品質が落ちてしまっていると考えられます。
おそらく、そういったアウトレット的な商品を、安く仕入れなおして販売しているスーパーもあるってことなんでしょうね。
逆に言えば、ちゃんとした管理で輸入されたスペイン産豚肉は美味しいってことです!
実際に「スペイン産の豚肉が驚くほど美味しくてビックリ」っていう感想も多く見られますし、見事なピンク色をしていて、見るからに美味しそうだったという声もあります。
つまり、品質管理がしっかりしてるお店で買えば、美味しくて安全なスペイン産豚肉が手に入るってことですね!
動物福祉認証「WELFARE COMMITMENT CERTIFIED」
スペインの豚肉業界は、安全性をアピールするために独自の認証制度を持っています。
「WELFARE COMMITMENT CERTIFIED」というラベルで、動物福祉、バイオセキュリティ、食品安全、持続可能性、動物の健康、トレーサビリティなどの側面を広範にカバーするスペイン白豚部門の認証制度なんです。
スペインの豚の農場では、国際機関であるOIE(国際獣疫事務局)が定めた「5つの自由」の遵守を確約しているのはもちろん、世界で最も厳しいアニマルウェルフェアの規則を遵守しています。
証明書を授与されるための細かい規定があって、アニマルウェルフェアの規則が遵守されているかどうかを管理するために、農場から販売に至るまですべての工程において、専門家により定期的に厳しく監査が行われるんです。
こうした生産者の努力によって、スペイン産豚肉およびその製品が安全で高品質であると認証され、世界中の消費者に届けられているんですね!
日本でのプロモーション活動も活発
スペインは日本市場を重視していて、積極的にプロモーション活動を行っています。
スペイン貿易投資庁との共同出資の下、2019年から豚肉と豚肉加工品のプロモーションキャンペーンを日本で行っているんです。
同キャンペーンでは、特にスペイン養豚産業の動物福祉水準の高さやホルモンフリー、トレーサビリティ確保などの点を強調しています。
ウェブサイトの構築やイベントの実施、TV、雑誌、CM、小売店での店頭プロモーション、ソーシャルネットワークサービスを使用したキャンペーンなど、かなり力を入れてるんですね!
2021年には軽井沢スペインポークフェアや夏のスペインポークフェアなども行われました。
「信頼できる製品の供給源として、スペイン産豚肉・豚肉製品を宣伝し続け、日本市場でのシェアを拡大すること」を目的にしているそうです。
こんなに日本市場を大切にしてくれてるって知ると、なんだか安心感がありますよね!
まとめ:スペイン産豚肉は安全に食べられる!
今回調べてわかったことをまとめますね。
- スペイン産豚肉の日本への輸入量は2018年以降EU最大で、日本市場で豚肉供給国トップ3に入る
- EUではホルモン剤やラクトパミンの使用が禁止されているため、スペイン産豚肉には含まれない
- 抗生物質の使用量は日本とほぼ同水準で適正
- 動物福祉の水準が高く、世界で最も厳しいアニマルウェルフェアの規則を遵守
- 日本の輸入基準をクリアしたものだけが店頭に並んでいる
- 安い理由は人件費の違い、冷凍輸送、EPAによる関税引き下げ
- スペイン産=イベリコ豚とは限らず、多くは一般的な白豚
- パサパサ感は冷凍焼けが原因で、品質管理がしっかりしてる商品は美味しい
調べてみて思ったのは、スペイン産豚肉は安全性の面では全く問題ないってことなんですよね!
むしろEUの厳しい規制のおかげで、ホルモン剤やラクトパミンの心配がないのは大きなメリット。
抗生物質の使用量も日本と同じくらいだし、動物福祉の水準も高いし、トレーサビリティもしっかりしてる。
「外国産だから怖い」って思ってたけど、実は安心して食べられるんだなって安心しました!
ただし、冷凍焼けしてパサパサになってる可能性もあるから、信頼できるお店で買うことが大切ですね。
値段が安いのは品質が悪いからじゃなくて、人件費や輸送方法、関税の違いだから、上手に使い分けるといいかも!
私も今度から、国産とスペイン産を使い分けて、お得に美味しくお肉料理を楽しもうと思います。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう〜!
✅ この記事のまとめ
- スペイン産豚肉は ホルモン剤・ラクトパミン不使用
- 抗生物質の使用量は日本とほぼ同水準で安心
- EUの厳しい動物福祉規則を遵守し、肉質にも好影響
- 日本の輸入基準をクリアしたものだけが店頭に並ぶ
- 安さの理由は 人件費・冷凍輸送・EPA関税引き下げ
- スーパーで見かける多くは 白豚(イベリコ豚ではない)
- パサパサ感は「冷凍焼け」が原因、管理次第で美味しく食べられる





